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1977年NASAによって打ち上げられた星間探査ロケット『ヴォイジャー(旅する者)』は、木星を周り土星を巡りしながら順々に回遊しつつ、その目でとらえた太陽系の個性あふれる惑星たちの姿を地球に送りつづけた。1989年11月、太陽系一番外の海王星まで到達してしまい、それを最後に銀河のはるか彼方へと消えていった。この消え行く最後の微かな通信の合間に、ヴォイジャーは遠く離れたふるさと地球を振り返りながら貴重な映像を送り返してくれたと言う。それは地球を含む太陽系メンバーがひとつにそろった大パノラマの光景であった。太陽、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星が一直線に並んだ、まさに壮大な家族の集合写真だった。ここに我々地球も一緒に含まれているという点が重要である。それまで理屈では解っていても誰一人として地球を含む太陽系の全体の姿を実際に目にした者はいない。それほど外からの視点というのは難しい。誰かが外に出て持ち帰って来るか、送って来ないかぎりは地球に住む我々にとって外からの視点で自分とそれを包む世界を見ることはできない。ヴォイジャー
から送られて来た映像がこの上なく貴重だったのも、それが我々にとって初めて自分達を外から見る視点だったからである。 亀岡市の企画課から『市制50周年』の記念事業企画のためのワークショップとして、新しい亀岡の町を作る市民の会への講演を依頼された時もこころに浮かんだのはこのヴォイジャーの働きであった。僕はヴォイジャーになりたい。初めて亀岡を訪れた旅人の目となって、それまで誰も見なかった「こうあってほしい」町の姿を描き語りたいと思ったのである。 「皆さん、こんにちは。市制50年をひとつの節目にして、これからの亀岡の町をどのようにしていったらよいかを考えていかれるということで、そのための参考にしていただければと思い『ヴォイジャーから見た亀岡』という題で、ひとり旅人である僕の目から見た亀岡の印象を絵で語っていきたいと思います。まず僕は音の響きに注目してみました。「亀岡」という言葉の持つ音です。どこか優しい響きをもっているように聴こえませんか。「亀岡」ではなく「Kameo〜ka」あるいは「カメーオーカー」のように。漢字の「亀岡」からは想像できないひとつの別な響きがあるんです。それはどこか南の島の言葉のような、ゆったりとした響きです。(絵のバックに曲を流す)聴こえてきましたね、この南の島のような音楽に合います。そして「亀岡」の言葉から受けるイメージはこのような音楽であると共に、このような亀の姿だったのです。本当は「カメーオーカー」という曲を作りたかったぐらいです。僕は亀岡はこの絵や音から連想されるような「ゆったり、のんびり」を基軸にすべきではないかと考えました。そのような町であってほしい。そう思って駅を降りると遠くの山もやっぱりのんびり、ゆったりしている。この山の形が象徴的です。この抑ようある形がまさに亀そのものであり「のんびり、ゆったり」なのです。しかし駅を出て町を歩いてみると意外に町は殺風景です。もっと木陰とベンチがほしい。ちょっと休んでいきたくなるようで、心が安らぐ木陰とベンチがほしい。そこが人の居れる場所なんです。絵にするとこんな感じです。これで曲にも合いますね。
この深い緑の環境を邪魔しないように逆にそれを活かすような形で緑の「水生植物園」を確保してはどうでしょうか。水と一体化したような、そこではこのような蓮の花のいろんな種類が見れる。あるいは子供達にも興味をもってもらえるような水辺の生き物たち。けっして大きな施設でなくてもいいと思います。「カメーオーカー」から連想されるとしたウミガメはまた絶滅が危惧されている動物です。亀岡は自然を大切にすることを示す町でもあってほしい。この「水生植物園」の中でもできるだけ自然の光や環境の中で生きる動植物の生き生きとした姿を見せたいですね。 一方で駅前でたまたま見かけた光景です。つえをついたお年寄りの姿を見て、町はこういう高齢者のことも考えなければいけない。「元気なおじいさんとおばあさんの住むまち。」亀岡は元気なお年寄りの住む町にしたい。そのためにはどうすればよいか。「鶴は千年、亀は萬年」と言いますが「ゆったり、のんびり」とした生き方が出来れば、長生きも出来るのではないでしょうか。これはちょっと極端な絵ですが、ハワイのアロハを踊るおじいさんとおばあさんです。このようなイメージを作り、生活にギスギスしたところがなくなって楽しく生きることができれば、いつまでも元気でいられるのではないでしょうか。 コミュニティーバスも将来はこのように乗っている人が外を向いて景色が楽しめるような座席に。この絵でも皆んな明るい町のシャツを着ています。もちろん市の職員の方から率先して全員がこのように仕事着として着ることでメッセージが伝わると思います。このような楽しいイメージを持った亀ですが、一方で海亀は絶滅の危機にさらされている動物と言いました。それはなぜかというと、産卵の場所が今無くなっているんです。安心して卵 2004年9月30日『亀岡市民ホール』にて。
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